#7 ダイビング

最近少し調子がいい気がしていた。
直後に高い崖からダイブする伏線である。

大概ロクでもない飛び込みになるので一時のハッピーに何も期待してはいけない。
上昇した物体が落下するように気分も落ちる。必然だ。

いつも部屋の泥と化す前に自力で這い上がる為のアレコレをいくつか用意してはいる。

暇は大敵=調べ物のピックアップ・リスト。
外からの風=未読の章に紙切れを差し込む。
内からの浄化=日記帳に慰めの言葉を書く。
充実こそ救い=あとは描き込むだけで完成されるよう下絵をいくつかこしらえておく。

結局、これら全ては泡のように弾ける。
明るい立場からのごっこ遊びにすぎない。
手でも伸ばしているつもりなのか。
無責任にも程がある。

時々本当にバカだと思うし陰鬱に迎合しているように思う。
能動的に不幸がる精神を以て何も出来ないことを正当化するのだ。その為に多くの時間を消費している気がする。
この認識があながち間違ってはいないことにも面食らう次第。陰鬱な1人劇を展開している。すべてが偶像のようで本質がない。
一体どうすればいいんだろう。
今更どうもこうもないけれど…。

次のダイブこそ足が海藻にもつれてお陀仏かもしれない。そういう事を崖の上で考えている時が何より虚しいのに、このループを止められない。

何をしているんだろうか?ホントに。